口は、食べたり飲んだり、話したり、息を吐き出したりと、四六時中忙しく働いています。漢方医学的にいえば、 口は「消化器」そのもの。口呼吸は、鼻の働きを少しだけ手助けしているにすぎません。
消化吸収は、食べ物を口に入れた瞬間から、すでに始まっています。
食べ物をよく噛むことによって、唾液がたくさん分泌されます。
これをしっかり行えば、胃腸の受け入れ準備も整って、効率よく栄養を吸収することができます。
胃腸虚弱な人は、まず「徹底的に噛む」ことを心がけてみてください。
たったそれだけのことで、胃腸病を克服できることも多いのです。
口と胃腸は、ひとつづきの器官なので、胃腸に炎症が起これば、口にも炎症が起きます。胃がただれれば、口にもただれが起きたり、歯肉が腫れたり口角が切れたりします。口・唇・舌・歯茎は、ダイレクトに、消化器官の状態を反映している部位です。
内視鏡検査でなくても、口を見れば、胃腸の内部で起こっていることをかなり正確に知ることができます。
食道、胃壁、胃腺、十二指腸壁、ファーター膨大 (乳頭)部、小腸壁、腸、結腸壁、直腸、直腸壁などをケアしてください。
--- 田中凡已先生のコラムより抜粋 ---